リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
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突然アイチがレンに洗脳されて櫂と戦うイメージが降って来たので書いてみた。闇アイチというか病みアイチ注意(笑)洗脳解除まで書いてますが!
櫂アイ←レンと表記するか迷うところだけど、基本はアニメリスペクトです(笑)
ただしレンは完全に捏造。基本的に、私がイメージするダークネス@GXです(笑)。アニメ版はどう見ても天然だったし、愉快犯系に見えるけどどうなんだろう。とりあえず懐柔中はですます、他はタメ口にしました。あとアイチからは「レンさん」。「レンくん」と迷った。
リスペクト遊戯王というかインスパイア遊戯王というか…。カードで語るのは基本。
ガチで本編とカブったりしないよなっていらない心配をしていたりする(笑)
レンがアイチを洗脳ってのは無いと踏んでいるのですが。(洗脳されるなら森川とか三和あたりな気がする…特に森川・笑)

「精神強度に見合わない自立はお薦めしませんよ?」
 うたうように、レンはアイチの耳元で囁く。
「キミはまだ不完全だ。このまま独りでいても、目指す高みへは届かない…」
「ぼ、僕は、独りなんかじゃ…!」
 必死で抗おうとする声は、けれどアイチの願いに反して、震えていた。
「それは自己欺瞞でしょう。現にキミは迷い込んでいる、このボクのイメージの中へ」
「それは君が…」
「キミがこのイメージを拒絶できないことこそが、キミが孤独を感じている証拠。…どうすればいいか、分からないのでしょう?」
 不気味なほど甘い声音は、反発をやんわりと宥めながらアイチの心をじわじわと侵食してゆく。
 聞いてはいけない。何か言わなければと思うのに、反論する言葉が見つからない。
 無力と言う名の絶望が、アイチを覆ってゆく。
「ボクが教えてあげますよ。キミの願いを叶えてあげる」
「僕…は…」
 どうしたい?どうすればいい?
 自問しても、答えは返ってこない。
「…強く、なりたいんでしょう?」
 囁きに核心を突かれて、アイチの瞼がゆっくりと閉じてゆく。
 その頬を、一滴の雫が伝った。
(櫂くん…)
 呼びかけた櫂のイメージは、振り向かない遠い背中。
 抗う術の無くなったアイチの心は、深く冷たい闇の底へと落ちていった。
 
 * * *
 
「アイチに何をした…!」
 静かに激昂する櫂を意に介した様子もなく、レンは優雅に答えた。
「別に何も?しいて言えばキミと同じだよ、櫂」
「何だと…?」
「今のアイチには闘う価値が無い、そう言って突き放したのはキミだろう?かわいそうに、アイチはすっかり思い詰めて独りぼっちに逆戻りだ。だからボクが助けてあげたんだよ」
 そっくりだろう?そう言って、レンは場違いなほど朗らかに微笑む。
「ふざけるな!お前がそうアイチを誘導したんだろう」
「失敬な、責任転嫁もほどほどにしてほしいね。キミの判断ミスには違いないだろうに」
「判断などした覚えは無い」
「おやおや、完全なノープランだったのかい?意外だね。キミはもっとできる子かと思っていたけれど」
 からかいにも似た嘲りを、櫂は無言で睨み返す。
「そんな怖い顔しないでよ。せっかくのお膳立てが台無しだ。今日のキミの相手はボクじゃないよ」
 そう言ってレンが示した先にはー
「…っアイチ!」
 暗闇に浮かび上がるように、歩み出てきたアイチの瞳は虚ろで、まるで人形のように生気が無い。
 笑顔の形に歪んだ表情で、アイチは言った。
「櫂くん、ボク強くなったよ。AL4の皆にも勝ったし、レンさんも保証してくれたんだ。今なら、櫂くんも闘ってくれるよね」
「断る!」
 即座に拒絶されて、アイチの様子が急変する。
「なんで…?なんでなんでなんでどうしてっ!!櫂くんが弱いボクを相手にしてくれないから強くなったのに!!櫂くんの嘘つき!嘘つき!!嘘嘘嘘うそうそ…っああああああっ!!」
「アイチ…!」
 正気を失ったアイチを前に、櫂は歯噛みした。こんな形で、アイチの望んでいた再戦など成立しない。けれどそれだけを支えにしてレンの手を取ってしまったアイチは―
「レンさんどうしよう、櫂くんが闘ってくれないんだ。櫂くんの言う通りボクちゃんと強くなったのに!」
 すがりついたアイチを優しく抱き止めて、レンはよしよしとその頭を撫でた。
「大丈夫。ちょっと動揺しているだけですから。アイチが急に強くなったから、驚いてしまったんですよ」
 空々しいセリフに、しかしアイチは安心したように笑う。
「なあんだ、そっか。それじゃ仕方ないね」
「ひょっとしたら、負けそうで怖いのかもしれませんよ?」
「あはははまさか、櫂くんに限ってそれは無いよ。ね、櫂くん?」
 口元だけで笑いかけるアイチに、櫂は答えないまま厳しい瞳で見つめ返す。
「櫂くんは絶対に逃げたりしないよ。ボクなんかとは違う、強い人だから」
「慕われてますねぇ、櫂くん?」
 嫌みったらしいレンの声も、ほとんど耳には入らなかった。
「…いいだろう、受けて立つ」
「うん、やろう!」
 アイチの瞳が、昏く輝いた。
 
「「スタンドアップ、ザ・ヴァンガード!」」
 
 * * *
 
「ボクは、《沈黙の騎士 ギャラティン》にライド!《ワイバーンストライク テージャス》に攻撃!」
「ノーガード!」
「トリガーチェック!…クリティカルトリガー!」
 ヴァンガードからの攻撃を全くガードしない櫂のダメージゾーンに、3枚目のカードが並んだ。
「俺は《バーサーク・ドラゴン》にライド。カウンターブラストで《小さな賢者 マロン》を退却!《真理の騎士 ゴードン》に攻撃!」
「リアガードをコールしないつもりですか…?」
 3ターンを数えても、櫂のフィールドにはヴァンガード一体のみ。
 しかしアイチのフィールドもまた同様だった。テージャスによる後衛撃破、バーサークによる退却と攻撃で、櫂にリアガードを退却させられたからだ。
「酷いよ櫂くん…そんなにボクを独りぼっちにしたいの?」
 櫂は答えない。
「いいもん。ボクにはまだまだ仲間がいるんだ!《騎士王 アルフレッド》にライド!リアガードに、《沈黙の騎士 ギャラティン》、《ブラスター・ブレード》をコール!後衛に《ういんがる》、さらに《小さな賢者 マロン》を2体!」
 あっという間に、アイチのフィールドはユニットに埋め尽くされる。
 アルフレッドの攻撃力は、最大の20000。
「ういんがるの支援をつけて、ブラスター・ブレードで、バーサーク・ドラゴンを攻撃!」
「…っ、ノー…ガードだ!」
 櫂の見せた一瞬の躊躇いに、アイチの瞳が揺れた。
「…っ!」
 その表情の変化を、櫂は見逃さなかった。
「これで4ダメージ…」
 二人の様子を静かに見つめながら、レンが呟く。
「騎士王アルフレッドで、バーサークを攻撃!」
「ノーガード!」
「なっ…」
 その選択に、レンが驚愕の声を上げた。
 アイチもまた、戸惑うように聞き返す。
「櫂くん、ほんとにそれでいいの?もしここでクリティカルトリガーが出ちゃったら、櫂くん負けちゃうんだよ?まだ手札だって…」
「トリガーが出ればの話だろう」
 間髪入れず答える。
「…今のお前に、トリガーは引けない」
 挑発めいた言葉に、アイチは苛立った表情でデッキのトップに手を伸ばす。
「…っ、ツインドライブチェック!…一枚目…二枚目!」
 引いたのは《孤高の騎士 ガンスロッド》。そして、《ソウルセイバー・ドラゴン》。どちらもトリガーユニットではない。
 櫂の受けるダメージは1、合計でダメージは5になった。
「…けど、ボクにはまだギャラティンがいる!マロンの支援をつけて、ヴァンガードを攻撃!」
「《希望の火 エルモ》、《ドラゴンダンサー モニカ》でガード!」
「…ターンエンド」
 アイチの猛攻をギリギリで凌ぎ切って、櫂にターンがまわって来る。
「俺のターン。スタンド&ドロー!」
 引き当てたカードを見つめて、櫂は言った。
「…俺は、人の信じ方なんて知らない。ましてや心の許し方なんて分からない。俺に分かるのは…」
 そこまで呟いて、櫂はアイチを見据える。
「ライド!ザ・ヴァンガード!!《ドラゴニック・オーバーロード》!!」
 櫂の魂にも似たカードが、燦然と降臨する。
 従えるべきかげろうのいないオーバーロードのパワーは9000に下がっている。ブラスター・ブレードと同等の攻撃力。けれど櫂は、それに怯みはしなかった。
「オーバーロードのカウンターブラスト発動!エターナル・フレイム!《ブラスター・ブレード》を攻撃!」
「《薔薇の騎士 モルガーナ》でガード!」
「トリガーチェック!スタンドトリガー、パワープラス5000!」
「くっ…」
 トリガーに強化されたオーバーロードは、ガードを越えてブラスター・ブレードにヒットする。
「オーバーロードはスタンド。ギャラティンにアタック!」
「…っ、手札が…」
 さっきのアイチのターン、アルフレッドを強化するためにアイチは手札を一気に消費していた。ツインドライブで引いたのはどちらもグレード3、ガードには使えない。
「チェック・ザ・ドライブトリガー!クリティカルゲット!ギャラティンを撃破!さらにオーバーロードをスタンド!」
「…っ櫂くん!」
 櫂の名を呼んだアイチの声は、光か、闇か。
「受け取れアイチ!騎士王アルフレッドに攻撃!トリガーチェック、クリティカルトリガー!」 
 アイチのダメージゾーンに、3枚のカードが並んだ。
 いまだ有利なのはアイチの方だ。櫂の攻撃が終わったこの時点で、アイチのダメージゾーンにはまだ余裕がある。あと一撃が通れば櫂が負ける状況なのは変わりない。
 それでも―
「…櫂くんが人を信じてないなんて、嘘だよ」
 そう囁いたアイチの声は、朝の光のように澄んだ響きをしていた。
 ぽろぽろと、微笑んだアイチの瞳から涙がこぼれる。
「だって、僕のこと信じてくれてたよ。僕がいつか、強くなれるってこと。今やっとわかった。櫂くんは僕が強くなるまで、ずっと、ずっと待っててくれてるんだって…いつまでだって、待っててくれてるって」
「アイチ…」
「焦ってごめんね。ありがとう、櫂くん」
 櫂は答えなかった。
 けれどアイチには、櫂がかすかに微笑んだ気がした。
 それを見届けて、アイチは表情を引き締める。まだファイトは終わってはいない。
「―僕のターン!」

 次のターンで決着はつかなかった。土壇場でヒールトリガーを引いた櫂が、アイチのターンを乗り切ったからだ。そして次のターン、たまっていた手札をリアガードにコールし、ガーディアンの尽きているアイチを相手に、櫂は逆転勝利を決めた。

* * *

「まったく、とんだ茶番を見せられたものだね」
 興ざめだと言わんばかりの声だった。
「キミにはがっかりしたよアイチ。キミのことを一番わかってあげられるのはボクなのに、それが分からないなんて」
 二人を見つめるレンの目は冷たく透き通っていた。
「レン、いい加減に…」
「待って、櫂くん」
「アイチ」
 レンに詰め寄ろうとした櫂を、アイチが制する。
「僕が行くよ」
「へぇ、このボクに刃向かおうっていうの?たった今櫂に負けたばかりだっていうのに?」
「そうだよ。やっと思い出したんだ。僕が目指したかった強さのイメージを。だから今なら、僕は、前より強くなれる」
 気に入らないという顔で、レンは言った。
「そんなのは幻想だよ。キミは何も変わっちゃいない。それを思い知ってまた絶望したいの?」
「僕はただ、もう誰からも逃げたくないだけだよ」
 怯まないアイチを、レンはいまいましげな瞳で見据える。
「…キミごときの挑戦を受けて、ボクに何のメリットがあるっていうんだ」
「僕が負けたら、一生君の言いなりになってあげる」
「は!」
「アイチ、何を」
 途方もない交換条件に、櫂が多分に心配の色の混じった声をあげた。
 そんな櫂に、アイチは笑いかけた。
「放っておけないんだ。僕が囚われていた彼のイメージは、彼の心そのものだ。誰もいない闇の底で、たった独りきり。彼の言っていることは、半分は嘘じゃない。あの暗い絶望を、僕は知ってる。…無謀かもしれない。だけど、彼を孤独なままにしておきたくないんだ」
 その言葉に、櫂はなおも止めるかどうか迷ったようだった。
 レンの実力は、櫂と互角かそれ以上。どう計算しても危険な賭けだった。アイチが勝つためには、実力差を超えるための運が絶対に必要なのだ。
 けれど、揺るぎないアイチの瞳に、櫂もまた覚悟を決めた。
 交換条件はレンを挑発するために出したにすぎない。そんなものがなくても、これはアイチにとって負けるわけにはいかない勝負なのだ。
「…絶対に勝て。いいな」
「…うん!」
「おしゃべりは済んだかい?…いいよ、そこまで言うなら、二人まとめて絶望の底へ叩き落としてあげる!」



+++


途中ですごくCM入れたかった(笑)(「受け取れアイチ!~」の後とか)
だぁれこれぇ(主にレン)
レンVSアイチまでイメージするのは無理でした(笑)
ちなみに「一生いいなり~」は5D'sの遊星リスペクトです(笑)
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