リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
学校のテストの話…ではなくて、三和くんがチーム下克上に入る話。三和くんがまぎれもなく櫂くんの2Pだった件について。もう「2P」のあだ名に反論できない(笑)
三和がカードキャピタルにやってきたとき、店内で目に付いた知り合いは森川と井崎の二人だけだった。櫂が来ていないのはいつものことだが、珍しくアイチもいなかった。
「……にしても、出場するには最低三人かー、俺と森川だけじゃ大会出られないってことだよなぁ」
「この俺様が出られないだとぉ!?俺は忍者マスターMを継がなければならんのだ!!出ないわけにはいかーん!むむ、こうなったら分身の術を教わるために今一度忍者マスターMに……」
「森川ー!!他の人に迷惑だから!!」
大声でわめく森川を井崎が体を張って止めている。とはいえ常連しかいない店内では、「ああ、またか」程度の視線しか送られてはいなかったが。
「あ、それだったら、エミちゃんなんかどうです?この間ちょっと興味ありそうだったんで、誘えば参加してくれると思いますよ」
「何!?そうか、二番弟子という手があったか……いや、だがしかし、これは真剣勝負!!二番弟子では心もとない……」
「お前よりはエミちゃんの方が強いだろ……」
初ファイトで森川に勝利したらしいので当然の意見だったが、森川には多分聞こえていない。
「ううむ…背に腹は代えられん、とりあえずアイチの妹に――」
どうやら二人が悩んでいるのは次のショップ大会のことらしい。櫂達チームQ4が全国大会に進出したことで、この店のショップ大会に参加希望が殺到し、チーム戦方式になったことは三和も知っていた。お蔭でメンバー集めに苦労しているファイターも多かったが、それは普段アイチ達とわいわいやっているこの二人も同じようだ。
アイチがQ4でさえなければ三人で出場するところなのだろうが、強化合宿までして絆を深めたチームQ4は、まだまだデコボコチームながら解散の予定はなさそうだった。
もっともそれは、半分は店長の陰謀だよなと三和は思っていた。ときどき眼鏡の奥で意味深な光を浮かべているあの人は、個性のバラバラな四人の親交を深めさせることに謎の情熱を注いでいるように見える。それは多分四人のために良いことだろうと思うので、特に止める気も無いのだが。
(ふーん……)
それを傍から眺めつつ、ときに手を貸す今のポジションに、特に不満も無い。
だからこんな予定も、本当は無かったのだけれど。
「……なぁそのチーム、俺も入れてくれよ」
「え?」
驚いた顔で、井崎がこちらを向いた。
それはそうだろう。前回のショップ大会は完全にスルーしたし、最近はヴァンガードファイトは櫂の相手ぐらいしかしていない。要するに外野に徹していたわけだが、正直最近は、少し疼くものがあった。
「そしたら出られるだろ?」
「あんた、ヴァンガードできんのか?」
「できないわけねーだろ、これでも櫂のツレなんだぜ?」
そう言って三和はにやりと笑った。
二人は顔を見合わせていたが、断られない自信はあった。大して交流の無いファイターと即席チームを組むよりは、マシな選択肢のはずだからだ。
二人は顔を見合わせていたが、断られない自信はあった。大して交流の無いファイターと即席チームを組むよりは、マシな選択肢のはずだからだ。
森川はともかく、井崎はこれでかなり優秀なファイターだ。Q4のメンツと一緒になって揉まれているのだから、嫌でもレベルは上がるというものだ(森川は例外だが)。自分も弱いつもりは無いし、そこそこ勝算はある。そして勝ち進めば、チームQ4と闘うこともできるだろう。
そう、三和が目的にしているのは、大会そのものではなかった。
(そうそう都合良く行くかは分かんねーけど……アイチと闘ってみたいんだよなー、できれば本気の。大会じゃなかったら、お互い気ぃ抜けそうだし)
初ファイトで櫂に勝って、今でも櫂が気にかけているアイチが、どこまで強くなったのか。三和はそれが知りたかった。全国大会は結果はともかくファイト内容は悪くなかったし、その後も合宿などを通して着実に力を伸ばしている。アイチの今の強さを、自分自身で確かめてみたい。
「……じゃあ、お願いします」
それ以外選択肢は無いだろうと、井崎が頷いた。
「おう、よろしくな」
いつもの笑顔で、三和は機嫌よく答えた。
その笑顔の裏で、とりあえず櫂には内緒にしようと三和は思う。
(ショップ大会にこんな動機で参加してるってバレたら、嫌な顔するんだろうなぁ櫂の奴。しかも真似しようと思ってるとか……)
自分がヴァンガードをしているのは、櫂がヴァンガードをしているからだ。最初からそうだったし、多分これからもそうだと思う。
ヴァンガードの魅力を教えてくれたのは櫂だった。それはアイチと同じだ。けれど自分は櫂の隣にいて、アイチは櫂の後ろにいる。年齢差がそうさせたのか、はたまた別の原因なのか、それは分からないけれど。
隣にいるから、知っていることがある。後ろから追いかけてくるアイチの姿を、櫂がときどき振り返っては確認していること。アイチが音を上げそうになるたびに、速度を落として距離を縮めていること。その背中で、「追ってこい」と挑発していること。
(もう一度闘いたい――そう思ってるのは、アイチだけじゃないよな?櫂)
その時が、まだ来ていないと言うのなら。
きっと今は、自分の出番なのだろう。
(頼むぜアイチ。今の本気、見せてくれよ!)
+++
タイトルは 櫂くんの接待ファイト(適性試験)→三和くんのお祭りファイト(中間試験※いまここ)→櫂くんの本気ファイト(卒業試験) 的なイメージ。
■余談
「おや、今回は三和くんも参加されるんですか?」
「ああ、それでできれば、櫂やアイチには秘密にしてほしいんだけど……」
「それは構いませんが……当日になったら、どの道バレちゃいますよ?」
「分かってるって。ドッキリみたいにしたいだけだからさ」
「それでしたら……こんなのはどうです?もともと森川くんも、忍者マスターさんから預かったものを使うつもりのようですし」
「お、いいねいいね!」
「……せっかく常連なんですし、ショップ大会、毎回参加してくれてもいいんですよ?」
「え?あー…うーん……。……いや、やめとくよ。ムラっけあるから、本気のファイトはちょっと。俺にはこれくらいでちょうどいいや」
「……そうですか」(微笑)
(……やっぱこの人、底知れないなー)
+++
シンさんの立ち位置は大徳寺先生っぽいけど、ラスボス臭も死亡フラグも感じられないのはヴァンガードだからか。
+++
タイトルは 櫂くんの接待ファイト(適性試験)→三和くんのお祭りファイト(中間試験※いまここ)→櫂くんの本気ファイト(卒業試験) 的なイメージ。
■余談
「おや、今回は三和くんも参加されるんですか?」
「ああ、それでできれば、櫂やアイチには秘密にしてほしいんだけど……」
「それは構いませんが……当日になったら、どの道バレちゃいますよ?」
「分かってるって。ドッキリみたいにしたいだけだからさ」
「それでしたら……こんなのはどうです?もともと森川くんも、忍者マスターさんから預かったものを使うつもりのようですし」
「お、いいねいいね!」
「……せっかく常連なんですし、ショップ大会、毎回参加してくれてもいいんですよ?」
「え?あー…うーん……。……いや、やめとくよ。ムラっけあるから、本気のファイトはちょっと。俺にはこれくらいでちょうどいいや」
「……そうですか」(微笑)
(……やっぱこの人、底知れないなー)
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