リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
「アドバンス」の続き。どうでもいいけどこのシリーズ、最初はスポ根というか正々堂々精神みたいなそれ系の単語でタイトル統一しようと思ってたんですが、二作目でいきなり挫折してゲーム系に変更、三作目でそこからもかなり外れて(なにせ商品名…)、毎回タイトルにめっさ困ってたりします…(笑)この話も後でタイトル変わるかも(汗)追記:変わりました。格ゲー用語。相手の攻撃をガードした直後の硬直(隙)をコマンド入力で消去することらしいです。内容と一致してるかは…微妙(爆)
という前置きはともかく、33話(全国大会決勝TV観戦)の前と後、な感じの話です。実はこのシリーズ、36話のお陰で本編的にいろいろとアウトになってしまったのですが(まぁ本編ど真ん中に絡むのが見え見えの設定に言及すれば当たり前なんですが)、やめようかどうしようか悩んだ結果、この路線で書きたいことあるから行けるとこまで行こうとあいなりました。
なんというか、いつ受けても不思議じゃないような櫂がデフォですみません(笑)
という前置きはともかく、33話(全国大会決勝TV観戦)の前と後、な感じの話です。実はこのシリーズ、36話のお陰で本編的にいろいろとアウトになってしまったのですが(まぁ本編ど真ん中に絡むのが見え見えの設定に言及すれば当たり前なんですが)、やめようかどうしようか悩んだ結果、この路線で書きたいことあるから行けるとこまで行こうとあいなりました。
なんというか、いつ受けても不思議じゃないような櫂がデフォですみません(笑)
全国大会決勝の生中継をカードキャピタルで見ようという話になったとき、櫂はイエスともノーとも言わなかった。言わなくても来ないのだろうということは、思いつく理由がありすぎて容易に想像できたけれど。
「お前は行くんだろ」
教えてもらった行きつけの喫茶店――これもやはりヴァンガード愛好者向けのカフェだったが――で、淡々とした口調で櫂は言った。
「行くつもりだけど」
「ならいい」
「……それ、どういう意味だ?」
さすがに言葉が少なすぎて、眉を潜めて三和はそう聞き返した。
「全員で決勝を見たとして、俺に言えることなど無い。けど、お前にはあるだろう」
これまたまわりくどい回答だった。
「……それ遠まわしに、あいつらのフォローしてくれって言ってる?」
「そこまでは言ってない」
「ならどこまで言ってんだ?」
何故かそこで、櫂は沈黙した。そんなに答えにくい質問とは思わなかったのだが。
表情こそ変えないものの、多分にためらってから、櫂はこう口にした。
「……お前はそうしたいんだろうと」
居心地の悪そうな空気。
正直、かなり意表を突かれた。
(えっと……)
そうしたいというか、ごく自然にそうするだろうとは自分でも思う。だが何故ここまで、櫂が微妙な顔をするのだろう。
「……してほしくないのか?」
「そうじゃない」
こちらには即答。
「じゃ、なんで……」
「……パス1だ」
「……了解」
悩んだ挙句のらしくない逃げの一手には、こちらも引き下がるしかない。一体何を考えていたのか、気にならないわけでもないけれど。
「……すまない」
「いや、謝るこたねーけど」
心を読んだかのような謝罪に、三和はそう返した。そもそもここを教えてくれたことだって、どう考えても進歩なのだ。今更言えないことの一つや二つに、目くじらを立てる理由も無い。
「無理すんなって。言っただろ?話せるだけでいいって」
そう言って三和は笑った。
それでも、完全には櫂の表情は晴れなかったけれど。
「……ありがとう」
痛みをこらえるような、かすかな微笑みのその言葉が本物と知れたから、三和にはわだかまるものは一切残らなかった。
* * *
* * *
全国大会決勝戦、試合を制したのは、チームFFAL4・雀ヶ森レンだった。決め手となったブラスター・ダークは、誰も見たことのない未知のユニット。グレード2のブラスター・ダークで勝負を決めてみせた彼のファイトは、圧倒的と言う他なかった。
それに誰よりもショックを受けたのはアイチだ。聞いた話では予選の日にもレンに絡まれたらしく、そのことも尾を引いていたのだろう。慰めの届かないアイチにかけるべき言葉は見つからず、結局三和が思い当たるのは櫂しかいなかった。
あれで櫂が、最後の最後で仲間を――櫂がそう思っているかは分からないが――見捨てられないだろうということは、言葉の端々から感じ取れる。だから本当に手がないことさえ伝われば、多分動いてくれるだろうと思ったのだ。
無理やり作った貸しを甘んじて受け取った櫂を見送って、様子を見にカードキャピタルに帰る。暫くして戻ってきたアイチは、飛び出したときとは表情がガラリと変わっていた。
「特訓してほしいんです。僕、僕、もっと強くなりたくて……!」
(うわー……一発)
つくづく櫂は、影響力の強い人間だった。あんな風にしていてさえ、不思議と人を惹きつける。それは誰の目にも明らかなファイトの実力のせいだけでなく、根本的な部分で櫂が変わっていないからだと、三和にはそう思えてならなかった。
ガードキャンセル
その日の夜、よく櫂が昼寝をしている公園に、三和は櫂を呼び出していた。
お世辞にも機嫌が良いとは言えない様子で、櫂はぶっきらぼうに尋ねる。
「何の用だ」
「アイチ、元気になってたぜ。ありがとな」
その言葉に櫂は喜ぶでもなく、渋い顔で答えた。
「……礼を言われるようなことじゃない」
「いいじゃん、アイチのヒーローなのはほんとなんだし」
軽い気持ちで言ったのだが、櫂は険しい表情で押し黙ってしまう。
さすがにそれには、三和も表情を変えざるを得なかった。
「……櫂?」
問いかけた声に、櫂は視線を下に逸らして、搾り出すように言った。
「……そんなんじゃない」
単純に人を拒むのとは違う。それはむしろ、すれ違いのもどかしさを感じている声だった。
三和が何も言えずにいると、櫂が一度、観念したように息を吐いた。
「……ヒーローなのは、昔の俺だろ。今の俺じゃない」
告げられた言葉に、三和は不思議そうに尋ねた。
「それって、そんなに違うのか?」
その反応に、櫂は一瞬驚いた顔をして、かすかに苦笑した。
「お前にはそうなのかもな」
そう言った櫂は、ますます昔と変わらない気がした。もちろん、振る舞いも雰囲気も全然違うのは、三和にだって分かっている。それでも、根っこの優しさは――ありていに言ってお節介なくらいの優しさは、多分変わっていないのだ。
どこまでも先回りして、他人を導こうとする。
「……けど、それじゃ駄目なんだ」
戒めるように、櫂は呟いた。
(……ああ、そっか)
櫂が悩んでいることが、少しだけ見えた気がした。
多分その、“お節介”に気づいてしまったのだ。優しさにもやり過ぎがあること。そしてそれがコントロールできないから、他者を遠ざけることで失敗を回避しようとしていた。
それなのに。
(アイチに、櫂しかいないから)
そもそもお節介な櫂には、今のアイチは見捨てられない。だからアクションを起こすしかなくて――回避し続けているコントロールに、チャレンジしなければいけなくなる。
櫂にとってはその状況自体が、お節介の生み出した“失敗”なのかもしれない。
「……あんまり、うまくいってなさそうだな?」
苦笑してそう言うと、櫂は答えないことでそれを肯定した。
(やっぱり、変わんねーの)
今の櫂は拒絶のイメージが強すぎる。それは櫂が、他人に口出しされることはあっても、口出しすることが全く無いせいでもあるのだろう。突き放すようなその態度も、見方を変えれば他人の自由意志を尊重したいからだ。その思考は今でも、自らの望む未来をイメージしろと、そう言っていたかつての櫂の延長線上にある。
櫂にしてみれば今の状況は、変わりたいのに変われないもどかしさのほうが強いのかもしれない。
櫂にしてみれば今の状況は、変わりたいのに変われないもどかしさのほうが強いのかもしれない。
「……そうだな」
声の聞こえた次の瞬間、唇に何かあたたかいものを感じた。
櫂の顔が、ゼロ距離にある。
「………」
不意を打たれたままぽかんとしてると、その顔を見るのが怖いように、櫂が抱きしめてきた。
「……綺麗事はもう言えない。嘘もつけない。……それじゃ壊すしかできない気がして、どうしていいか分からなくなる」
掠れそうなくらいの、囁きだった。
掠れそうなくらいの、囁きだった。
それが櫂の、一番の本心なのだろう。頑なに口を閉ざして、弱いものを遠ざけるのも、強いものを探すのも。
自分のせいで、壊れてほしくないから。
自分のせいで、壊れてほしくないから。
怯えを押し隠して立つ体を、そっと包むように抱きしめた。
「そんな簡単に、壊れたりしねーよ?」
「だといいがな」
そう言ってもう一度、今度は確認するように視線を合わせてから、ゆっくりと口づけを交わした。
(もっと、楽になればいいのに)
「……あのさ、今日呼び出した本題なんだけど」
「ああ」
「店長が、Q4の皆で合宿しようって言ってて。お前も来てほしいってさ」
その言葉に、案の定櫂は表情を曇らせる。
「……俺は……」
「お前がこういうの乗り気じゃないって店長も分かってるから、ちゃんと特典つきだぜ」
「特典?」
「全国大会の準優勝チーム。チームカエサルの人達と一緒なんだってさ。向こうもAL4に勝ったお前に興味あるみたいで、あいつらと闘えるって言ったら、お前も来るだろうって」
至れり尽くせりとも言える店長の言葉をそのまま伝えれば、櫂はたじろぐような表情で言った。
「……囲い込まれてるな?」
「そうかもな~」
ひとしきり笑うと、三和は真摯な表情で、櫂の手を握った。
「……Q4じゃないけど、俺も行くし。一緒に行こう?」
ひょっとしたら、こんなのは必死過ぎるのかもしれない。それでも三和にとっては、店長の頼みごとは願ったり叶ったりで。
今の櫂を、自分以外にも放っておかないでいてくれる人がいる。
今の櫂を、自分以外にも放っておかないでいてくれる人がいる。
「……わかった」
迷いが無いわけではないのだろう。けれど端的なその返事に、三和は嬉しそうに笑った。
そんな三和に、櫂がもう一度口づける。
伝わる感情は、ただ、穏やかに優しかった。
伝わる感情は、ただ、穏やかに優しかった。
(もうちょっとだけ、皆と一緒にいよう。お前だって、一人が好きなわけじゃないんだから……)
+++
というわけで妄想大爆発でした。
なにげにキスもまだだった二人でした。櫂くん超理性の人。
これ恋愛かって?知らない(どきっぱり)
恋愛かどうかどころか、ぶっちゃけカプが逆になるリスクさえ孕んでるのでドッキドキです\(^o^)/
次は改変36話の予定。は未定!
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というわけで妄想大爆発でした。
なにげにキスもまだだった二人でした。櫂くん超理性の人。
これ恋愛かって?知らない(どきっぱり)
恋愛かどうかどころか、ぶっちゃけカプが逆になるリスクさえ孕んでるのでドッキドキです\(^o^)/
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