リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
実はこれ「GLトライアングル」のナギサちゃんを櫂に慰めてあわよくば櫂ナギに持っていこうと思った話からの派生なんですが、全然関係ないレベルまで突入してきたのでちょっと分離してみます。
つーかレンの性格が捏造もいいとこなんですけど。私の中では(ユベル+藤原)÷2でクオリア解除後レンが固定しつつある\(^o^)/
ちょっとぶつ切れのネタ帳レベルです。
追記:タイトル修正、オチ(オチって言うな)追加。なんだこのバカップル。
つーかレンの性格が捏造もいいとこなんですけど。私の中では(ユベル+藤原)÷2でクオリア解除後レンが固定しつつある\(^o^)/
ちょっとぶつ切れのネタ帳レベルです。
追記:タイトル修正、オチ(オチって言うな)追加。なんだこのバカップル。
「そいつに手を出すな」
「櫂」
街中で軟派な男たちに絡まれていたレンをかばうようにして、櫂はその肩を抱き寄せた。
「こいつは俺のなんでな」
滅多に真顔で言われるセリフではないなと、どこか遠い気持ちでレンは考えた。
* * *
「演技過剰じゃないですか?」
「なんのことだ」
「自覚が無いなら相当タチが悪いですね」
「演技なんかした覚えはないぞ」
「ええ、そうなんでしょうね」
「レン――」
「キスしてください」
脈絡の無い頼みごとに、櫂は一瞬顔をしかめてから応じた。
誰が見ても多分、恋人同士のキスに見えるのだろう。
「……キミとキスしてると近親相姦みたいな気分になります」
「あいにくと血がつながっていた覚えはないな」
「そうですね」
血がつながっていれば、こんな風になりたいなんて思わなかったかもしれないけれどと、レンは内心で付け加える。
何がそんなにも不安なのだろう。櫂は優しい。自分のことを大切にしてくれる。分かっているはずなのに、ただの友人では満足できない――自分だけのものでなければ、満足できない。
(だから今も、満足できているわけでは、ないけれど)
付き合ってくれと言った時に、自分のことを好きでなくてもいいからと言ったのはレンのほうだった。恋人という大義名分さえあれば、少なくとも櫂は他の人間よりも自分を優先してくれるかもしれない。そんな淡い期待をしていた。
とはいえ、それがどれくらい甘えた考えかを、自覚しないわけでもなかったのに。
冗談ですよと流す前に、櫂はこう聞き返してきた。
“お前はそれで、何がしたいんだ”
お陰ではぐらかせなくなった。
今更冗談だなんて言えないくらいにその声は真剣だった。そしてそれは、冗談だと言ってもそれが嘘だとバレるということ。自分が本気だと、知られてしまっているということだった。
櫂に告白するということがどれだけ無謀な挑戦だったかを、そのとき思い知った。
何もかも見透かされたような、酷くいたたまれない感覚。心を丸裸にされたようだった。
“……キミを独占したい。ボクだけの櫂でいてほしい”
かろうじて答えたレンに、櫂はイエスともノーとも言わなかった。ただ、
“馬鹿な奴だな……”
一言そう囁いて、レンの唇を、そして全てを奪っていった。
驚くほど櫂は従順だった。従順以上だった。
それなのに今でも、レンの心は少しも充たされはしないのだ。
* * *
櫂の自室に二人きり、レンがべたべたと櫂に寄りそうことを、櫂は意外なほど許容する。
「……逆らわないんですね」
思えば最初から意外だった。不審がられるか拒絶されるかの二択だと思っていた告白とも言えないようなフレーズを櫂が受け止めたことも、こうして本当に付き合ってくれていることも。
けれどその問いに、返ってきたのはこんな答えだった。
「……そう思うか?」
そう思うからそう聞いたのだけれど。そう首をかしげながら、レンは頷いた。
「ええ」
そう答えると、櫂は言葉を続ける代わりにいつかのように口づけてきた。求められるのが嬉しくないわけはなくて、徐々に激しくなっていくそれに抵抗にも似た声をあげながら、それでも応えていく。
(……抵抗?)
疑問符が浮かんだのは、事が済んで落ち着いてからで。
そもそも最中にそんな余裕など無いから当然だけれど。
「……ああ、少し分かりました」
「レン?」
唐突な独りごとに、至近距離で声がする。
これだけ近くを許されていて、気づかなかったのも間抜けかもしれない。
「櫂は、弱くなれないんですね。ボクが強くなれないように」
ほとんど変化しない櫂の表情から、それでもレンは櫂が驚いたのを知った。
「ボクは、キミのすることを本気で嫌がったことなんてないですよ?」
ぱちくりと目をしばたたかせて、櫂が尋ねてくる。
「そうなのか?」
やっぱりそれを気にしていたのかと、幼な子のような顔にレンは少し笑った。それが気に入らないのか、櫂が嫌そうな顔をする。けれどそんな顔も、今のレンにとってはますます可愛いだけだった。
「ええ。でも……そうですね」
そっと手を伸ばして、その頬に触れる。
「……ボクのこと、好きですか?」
そんな基本的な事を、問いかけたことすら無かったのだと、今更のように気づいたのだ。
絶対に無いと思っていたから。
そして幾分か躊躇ってから、櫂はこう返した。
「……愛してる」
「負けず嫌いですね」
「うるさい」
逆らわないのではなくて、逆らいたいと思わないから、要求に上乗せして応えてくる。要するに逆らおうとしているのだけれど、そんなひねくれた逆らい方に、さすがに気づく訳も無い。
「お前はどうなんだ」
憮然とした問いかけに、レンは微笑んで答えた。
「もちろん、好きですよ」
そんなことを言って贈られたキスの意味は、多分「生意気」だったのだろう。
天地無用
(ボクはもうキミのもの。そしてキミは、最初からボクのもの)
+++
レンくん別ににょたとかじゃないけどレンが女みたいな話だな…。
皆さんだいたいお気づきかと思いますが。
最初はレンの片想いのつもりだったのに、レン→→←←←←櫂気味になりつつあるわけですはい。
うちの櫂くんは全力で人に惚れすぎです。どんだけ!
あと独占欲というか支配力すさまじい…。なんだこのひと下手したらレンより怖いぞ…(笑)
追記:オチの部分、書く前の時点でなんだこのバカップル一生やってろだったのに、いざ書いたら土壇場で思いついた負けず嫌いのせいでさらに爆発しろレベルの展開に…。
タイトルの意味は、ニアリーイコール「受け攻めはどうでもいいじゃないか」です(笑)
余談:
「ところで櫂、キミはエスコートの仕方を考え直した方がいいです」
「そうか」
冒頭書いてるときは櫂がレンを本気で好きな予定ではなかったので過適応的なノリでああだったんですけど、その後に路線を変更したので実際にはレンと心が通じてないから不安の裏返しでああなんですが、なんか結果的にこの櫂はちょっと頭弱いイメージが…(笑)
「櫂」
街中で軟派な男たちに絡まれていたレンをかばうようにして、櫂はその肩を抱き寄せた。
「こいつは俺のなんでな」
滅多に真顔で言われるセリフではないなと、どこか遠い気持ちでレンは考えた。
* * *
「演技過剰じゃないですか?」
「なんのことだ」
「自覚が無いなら相当タチが悪いですね」
「演技なんかした覚えはないぞ」
「ええ、そうなんでしょうね」
「レン――」
「キスしてください」
脈絡の無い頼みごとに、櫂は一瞬顔をしかめてから応じた。
誰が見ても多分、恋人同士のキスに見えるのだろう。
「……キミとキスしてると近親相姦みたいな気分になります」
「あいにくと血がつながっていた覚えはないな」
「そうですね」
血がつながっていれば、こんな風になりたいなんて思わなかったかもしれないけれどと、レンは内心で付け加える。
何がそんなにも不安なのだろう。櫂は優しい。自分のことを大切にしてくれる。分かっているはずなのに、ただの友人では満足できない――自分だけのものでなければ、満足できない。
(だから今も、満足できているわけでは、ないけれど)
付き合ってくれと言った時に、自分のことを好きでなくてもいいからと言ったのはレンのほうだった。恋人という大義名分さえあれば、少なくとも櫂は他の人間よりも自分を優先してくれるかもしれない。そんな淡い期待をしていた。
とはいえ、それがどれくらい甘えた考えかを、自覚しないわけでもなかったのに。
冗談ですよと流す前に、櫂はこう聞き返してきた。
“お前はそれで、何がしたいんだ”
お陰ではぐらかせなくなった。
今更冗談だなんて言えないくらいにその声は真剣だった。そしてそれは、冗談だと言ってもそれが嘘だとバレるということ。自分が本気だと、知られてしまっているということだった。
櫂に告白するということがどれだけ無謀な挑戦だったかを、そのとき思い知った。
何もかも見透かされたような、酷くいたたまれない感覚。心を丸裸にされたようだった。
“……キミを独占したい。ボクだけの櫂でいてほしい”
かろうじて答えたレンに、櫂はイエスともノーとも言わなかった。ただ、
“馬鹿な奴だな……”
一言そう囁いて、レンの唇を、そして全てを奪っていった。
驚くほど櫂は従順だった。従順以上だった。
それなのに今でも、レンの心は少しも充たされはしないのだ。
* * *
櫂の自室に二人きり、レンがべたべたと櫂に寄りそうことを、櫂は意外なほど許容する。
「……逆らわないんですね」
思えば最初から意外だった。不審がられるか拒絶されるかの二択だと思っていた告白とも言えないようなフレーズを櫂が受け止めたことも、こうして本当に付き合ってくれていることも。
けれどその問いに、返ってきたのはこんな答えだった。
「……そう思うか?」
そう思うからそう聞いたのだけれど。そう首をかしげながら、レンは頷いた。
「ええ」
そう答えると、櫂は言葉を続ける代わりにいつかのように口づけてきた。求められるのが嬉しくないわけはなくて、徐々に激しくなっていくそれに抵抗にも似た声をあげながら、それでも応えていく。
(……抵抗?)
疑問符が浮かんだのは、事が済んで落ち着いてからで。
そもそも最中にそんな余裕など無いから当然だけれど。
「……ああ、少し分かりました」
「レン?」
唐突な独りごとに、至近距離で声がする。
これだけ近くを許されていて、気づかなかったのも間抜けかもしれない。
「櫂は、弱くなれないんですね。ボクが強くなれないように」
ほとんど変化しない櫂の表情から、それでもレンは櫂が驚いたのを知った。
「ボクは、キミのすることを本気で嫌がったことなんてないですよ?」
ぱちくりと目をしばたたかせて、櫂が尋ねてくる。
「そうなのか?」
やっぱりそれを気にしていたのかと、幼な子のような顔にレンは少し笑った。それが気に入らないのか、櫂が嫌そうな顔をする。けれどそんな顔も、今のレンにとってはますます可愛いだけだった。
「ええ。でも……そうですね」
そっと手を伸ばして、その頬に触れる。
「……ボクのこと、好きですか?」
そんな基本的な事を、問いかけたことすら無かったのだと、今更のように気づいたのだ。
絶対に無いと思っていたから。
そして幾分か躊躇ってから、櫂はこう返した。
「……愛してる」
「負けず嫌いですね」
「うるさい」
逆らわないのではなくて、逆らいたいと思わないから、要求に上乗せして応えてくる。要するに逆らおうとしているのだけれど、そんなひねくれた逆らい方に、さすがに気づく訳も無い。
「お前はどうなんだ」
憮然とした問いかけに、レンは微笑んで答えた。
「もちろん、好きですよ」
そんなことを言って贈られたキスの意味は、多分「生意気」だったのだろう。
天地無用
(ボクはもうキミのもの。そしてキミは、最初からボクのもの)
+++
レンくん別ににょたとかじゃないけどレンが女みたいな話だな…。
皆さんだいたいお気づきかと思いますが。
最初はレンの片想いのつもりだったのに、レン→→←←←←櫂気味になりつつあるわけですはい。
うちの櫂くんは全力で人に惚れすぎです。どんだけ!
あと独占欲というか支配力すさまじい…。なんだこのひと下手したらレンより怖いぞ…(笑)
追記:オチの部分、書く前の時点でなんだこのバカップル一生やってろだったのに、いざ書いたら土壇場で思いついた負けず嫌いのせいでさらに爆発しろレベルの展開に…。
タイトルの意味は、ニアリーイコール「受け攻めはどうでもいいじゃないか」です(笑)
余談:
「ところで櫂、キミはエスコートの仕方を考え直した方がいいです」
「そうか」
冒頭書いてるときは櫂がレンを本気で好きな予定ではなかったので過適応的なノリでああだったんですけど、その後に路線を変更したので実際にはレンと心が通じてないから不安の裏返しでああなんですが、なんか結果的にこの櫂はちょっと頭弱いイメージが…(笑)
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