櫂とレンとPSYクオリアと闇人格考察（微修正）

「光と闇の絆」考察版（笑）
ちょっとまとまりに欠けるかもしれません。長い考察は一度息切れすると辛いな…。
追記：修正しましたがもっと修正するかも（爆）

レン「トップクラスのファイターが互いにファイトし、勝てばさらに次のファイトに臨む。
　　　そうして勝ち残り、選ばれた者のみを、フーファイターのトップチームに迎え入れるんです」
櫂「フーファイターは、俺達三人のチームじゃなかったのか」
レン「僕とチームを組みたいのなら、ここでのファイトに勝ち抜けばいい。櫂、君ならできるはずです」
櫂「…そうか」
レン「期待していますよ。僕と一緒に全国を制覇し、僕と一緒に、さらなる高みへ」
櫂「断る」

（RIDE49より）

ファイト直前のこの会話がやっぱり一番象徴的なのかなと。

テツと幼馴染のレンにとってはチームフーファイターは高みを目指すためのチームで、チームフーファイターに誘われることでテツとレンと友達になった櫂にとってはチームフーファイターは仲良しの集まりだったっていうのが、二人のすれ違いの本質なんだろうなーと。レンは友達のテツや櫂と一緒にチームフーファイターをやってたけど、櫂はチームフーファイター＝友達のレンとテツだったというか…。

櫂は一人でも強くなろうとするタイプで、レンにとっては強くなるためのフーファイターで、櫂の視点では「何故か」レンがフーファイターを変えようとして、レンの視点では「何故か」櫂が反対して去っていって、お互いにその原因は「PSYクオリア（で変わった／を恐れた）」だと思って…ドミノ倒しのような何かを感じる。

なまじPSYクオリアのせいが100％間違いなわけじゃないのがすれ違いに拍車をかけて。櫂とレンのファイトは、中学の時は実質フーファイターの支配権（ルール決定権）争いで、櫂はレンに負けて（厳密には負けてないけど）フーファイターを出て行った。そしてレンが総帥のフーファイターが正式に成立する。
離れていた時間で、PSYクオリアの影響はさらに強くなる。レンはPSYクオリアを行使する意志の強さを手に入れ、櫂はそのPSYクオリアに立ち向かう強さを手に入れる。そしてPSYクオリアを挟んだファイトの結果思いっきり破局するわけですが、これはどっちかというと二人の対立の焦点がズレてることの証明なんだろうなと。
決勝前夜の二人のファイトは、フーファイターが完全にレンのものになってることで、櫂くんの目的は「レンを元に戻す」ことに絞られてる。対してレンは、戦う目的があるわけじゃない。ただ否定されるから反撃するだけ。次回予告の「勝者のイメージがない」っていうのは、櫂には勝って手に入れたいものがあるけど、レンには防衛戦でしかなくて、その状態で櫂が負けたからなんだろうなーと。
PSYクオリアを体感で知らない櫂には、レンの変化（ついでにアイチの変化）とPSYクオリアの関係を正確に把握することは難しかった。だから「PSYクオリアさえなければ」って発想で攻撃対象の細かいコントロールが利かずにレンを傷つけることになる。レンはレンで自分が強くなろうとしたのは櫂との友情のためだったっていう自負があるから、櫂がレンとPSYクオリアを否定しようとするのがレンと友達でいたいからってことが理解できない。
そこで仲裁のアイチの出番になる。といっても、PSYクオリアが暴いた自分の闇の部分を認めるなんて自爆特攻で的確にレンの闇の部分だけを「間違ってる」と否定するあたり、アイチには本当にドSの才能があると思うんですが（笑）
あれ鬼畜だよね…。あくまでアイチは「間違ってると認めろ」って意見を変えてないんだぜ…。いろんな意味でアイチ様にしかできない（笑）
結果として、アイチは櫂が本当にやりたかったこと、本当に伝えたいメッセージを純化してレンに伝えてくれた。

アイチが「光も闇も認める」って言ったの、アイチが初めてやったように見えるけど、あれ櫂もアイチを止めるためにはできてると思うんですよね…。アイチを傷つけてきた自分を認めて、暴走したアイチの言葉を全部受け止めた上で止めたわけだから…。
「認める」っていうのは「肯定する」って意味じゃなくて、「否定すべき部分が自分の中にあることを認める」「否定すべき部分までひっくるめてその人自身だと認める」って意味で。確かに櫂はその「否定すべき部分」に対して「お前は弱い」（50話）「本当のお前じゃない」（64話）って言い方をしてるんですけど、じゃあそれをアイチと全く異質なものとして扱ってるかというと微妙じゃないか？という。

「聞け！先導アイチ。今そこにいるお前は、本当のお前じゃない！
　俺とのファイトを思い出せ、アイチ！」
（RIDE64より）

ここで櫂が「本当のお前じゃない」と呼びかけているのは「先導アイチ」。櫂が「先導アイチ」をアイチの理想の姿＝本当の姿に設定してるのは確かだけど、その理想以外もひっくるめた「アイチ」に対して、櫂は「俺とのファイトを思い出せ」って呼びかけてる。つまり、間違っている現のアイチを「アイチ」と認めて、そこから抜け出す道を示そうとしてる。言い回しはアイチと違っても、やってることはアイチと違わないんじゃないかと思うわけですよ。
櫂がレンに対してそれをできなかったのは、レンが変化したきっかけがPSYクオリアなのは分かってたけど、実際はフーファイターの扱いが引っかかってたことに結局最後まで気づいてないから（笑）（※自分のSSを全否定する程度の発言）
レンが自分を枠の外に弾いた＝友達だと思ってくれなくなったと感じたのが辛かったんですよね…だから、今でもレンはどこかで自分を友達だと思ってくれてるはず、それを信じたい、信じなくちゃいけない、っていうのが櫂の答えだった。ただ無意識ではそうだと思うんだけど、意識が気づいてないからいざそれを口にすると「ファイトは楽しむべきだ」「昔のお前に戻れ」になってるあたりが本当に男らしいなこいつ…（笑）「悲しいわね…ファイトすることでしか語り合うことができない。けど、羨ましくもある」byスイコ
まぁ櫂とレンが建設中のFF本部でファイトしてから再会するまでに最低半年以上（年単位でも不思議じゃない、ただその場合櫂くんのその後の中学時代が不思議になる・笑）経ってますしね。喧嘩の理由なんか覚えてられるわけはない。むしろそれでも櫂くん恨んでるレンも理由がよくわからなくなったまま適当な題目で再挑戦できた櫂くんも本当にしつこい（笑）
そして負けた櫂くんはスイコさんに食って掛かると。

櫂「…何故だ」
スイコ「私達には、彼の力が必要なの」
櫂「その力がレンを変えてしまったとしてもか！」
スイコ「力の結果が善か悪かを私たちは問わない。
　　　　　力のある者にしかできないこともあるのよ」
（RIDE57より）

このやりとり的に、やっぱ櫂くんPSYクオリアとアイチとレンの闇の部分がイコールじゃないのは分かってるんですよね…。だから自分たちの目的のためにレンとアイチに力を与えて闇を煽ったスイコさん達に憤ってる。
結局櫂とレンって、時間が経って喧嘩の理由がよくわからなくなったお陰で実は喧嘩する必要さえなかったことが判明して仲直りしたってところでいいでしょうか…どうでもいいことで喧嘩してお互い寂しくて仲直りって書くとすごい普通だ。なんであんなドロドロしたんだ…PSYクオリアのせいか（笑）
レンやアイチの暴走がPSYクオリアとシンクロして演出されてるのはキャラが嫌われないための配慮もあるんじゃないかと思ったりしますがどうなんでしょうね。お陰でPSYクオリアなしで暴走してる櫂くんが多少割くってるような気もs（ryいやまぁいいんですけど（笑）派手な暴走＆手っ取り早い改心を正当化するためのギミックってのが一番だとは思いますが。