リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
普段は好きなキャラ攻めで萌えたくて、疲れると好きなキャラ受けで癒されたくなる架霜です。そしてそういうときは、何故か携帯で下書き打つことがよくあります。
どう見てもただの導入ですが続くかどうかは分からない\(^o^)/続いたらR-15予定
一期後でアイチくんが後江高校に進学してる時空、多分。タイトルは林原さんからお借りしてます。くじけないで!
どう見てもただの導入ですが続くかどうかは分からない\(^o^)/
一期後でアイチくんが後江高校に進学してる時空、多分。タイトルは林原さんからお借りしてます。くじけないで!
空気はだいぶ暖かくなってきて、ときおりやわらかな風が肌を撫でていく。絶好の午睡スポットとなった日向のベンチで、櫂は優雅に昼寝を楽しんでいた――
「………」
――不意に差した陰に、櫂が薄目を開ける。逆さに覗きこんだアイチと目があった。
「……っ!?」
「ぅわっ」
思わず跳ね起きた櫂の額が避け損ねたアイチのそれを打って、鈍い音がする。互いにぶつけた場所を手でかばいつつ、しばし二人は無言で呻いた。
「……ごめん、櫂くん」
「いや……」
疼く痛みを堪(こら)えつつ、櫂がベンチから足を下ろす。腰かけた目の高さから、まだ額を押さえているアイチを見上げた。
「何してたんだ」
涙目数歩手前のアイチが答える。
「通りかかったから、櫂くんいるかなって……」
いつの間に知れ渡ったものか、櫂がこの公園のベンチで昼寝をするのが日課らしいということは、カードキャピタル常連の中では常識と化していた。
とは言っても、広さも明るさも水も緑も、ついでにちょっとした野外ステージまであるこの公園に足しげく通っているのはアイチも同じで、ここが街でも有数の憩いの場というだけの話ではあるのだが。
「ここ、ほんとに好きなんだね」
「家が近いからな」
「えっ、そうなの!?」
思ったよりも驚くアイチの顔を見て、櫂は後れ馳せながら自分が漏らした情報の意味に気づく。
ありていに言って口が滑った。いや、あらゆる面で他人と関わりたくなかった一年前とは違い、別段詮索されるのでもなければ自宅を教えるくらいどうということもないのだ。本当に、それだけなら、それだけで済むのなら。
それだけで済まないとしたら、原因は自分なのだろうが。
不自然な間に、察したようにアイチが慌てる。
「あっ、いや、言いたくなかったら聞かないよ!?」
「まだ何も言ってないぞ」
「ご、ごめん!!」
この程度で気を遣われてしまうのが不甲斐ないという自己嫌悪で微妙にぶっきらぼうになった声を、アイチは自分への不快感と解釈したらしい。勢いよく頭を下げたアイチに、櫂はいろんな意味でため息をつく。
「わけもわからずに謝るな。お前は何も悪くないだろう」
「けど……」
櫂くん、知られたくない話なんじゃないの?という視線に、櫂はとりあえずの対応を決断する。
「住んでいるのはこのあたりだ。それ以上は聞くな」
俺の心の整理がついてないだけだから。本当にただそれだけだから。それはお前が好きとか嫌いとか良いとか悪いとかそういうのとは一切関係ないんだから頼むからそういう勘違いはするな。
という櫂自身言葉では把握していない内心にはおそらく気づかないまま、アイチは戸惑いつつ頷く。
「う、うん、わかった」
会話が途切れる。さらに昼寝をするか、否か。
「……お前今日、予定は」
「え?えと、無いよ」
「ならカードキャピタルに行くぞ。ファイトしてやる」
「……ありがとう!」
言葉を呑み込む一瞬の間の後、アイチの見せた満面の笑顔に、罪滅ぼしはこれでいいかと櫂は納得する。
そんな思考になった原因の後ろめたさの存在だとか、それが一体どこから来るのかだとかには、まだ気づいていなかった。
「………」
――不意に差した陰に、櫂が薄目を開ける。逆さに覗きこんだアイチと目があった。
「……っ!?」
「ぅわっ」
思わず跳ね起きた櫂の額が避け損ねたアイチのそれを打って、鈍い音がする。互いにぶつけた場所を手でかばいつつ、しばし二人は無言で呻いた。
「……ごめん、櫂くん」
「いや……」
疼く痛みを堪(こら)えつつ、櫂がベンチから足を下ろす。腰かけた目の高さから、まだ額を押さえているアイチを見上げた。
「何してたんだ」
涙目数歩手前のアイチが答える。
「通りかかったから、櫂くんいるかなって……」
いつの間に知れ渡ったものか、櫂がこの公園のベンチで昼寝をするのが日課らしいということは、カードキャピタル常連の中では常識と化していた。
とは言っても、広さも明るさも水も緑も、ついでにちょっとした野外ステージまであるこの公園に足しげく通っているのはアイチも同じで、ここが街でも有数の憩いの場というだけの話ではあるのだが。
「ここ、ほんとに好きなんだね」
「家が近いからな」
「えっ、そうなの!?」
思ったよりも驚くアイチの顔を見て、櫂は後れ馳せながら自分が漏らした情報の意味に気づく。
ありていに言って口が滑った。いや、あらゆる面で他人と関わりたくなかった一年前とは違い、別段詮索されるのでもなければ自宅を教えるくらいどうということもないのだ。本当に、それだけなら、それだけで済むのなら。
それだけで済まないとしたら、原因は自分なのだろうが。
不自然な間に、察したようにアイチが慌てる。
「あっ、いや、言いたくなかったら聞かないよ!?」
「まだ何も言ってないぞ」
「ご、ごめん!!」
この程度で気を遣われてしまうのが不甲斐ないという自己嫌悪で微妙にぶっきらぼうになった声を、アイチは自分への不快感と解釈したらしい。勢いよく頭を下げたアイチに、櫂はいろんな意味でため息をつく。
「わけもわからずに謝るな。お前は何も悪くないだろう」
「けど……」
櫂くん、知られたくない話なんじゃないの?という視線に、櫂はとりあえずの対応を決断する。
「住んでいるのはこのあたりだ。それ以上は聞くな」
俺の心の整理がついてないだけだから。本当にただそれだけだから。それはお前が好きとか嫌いとか良いとか悪いとかそういうのとは一切関係ないんだから頼むからそういう勘違いはするな。
という櫂自身言葉では把握していない内心にはおそらく気づかないまま、アイチは戸惑いつつ頷く。
「う、うん、わかった」
会話が途切れる。さらに昼寝をするか、否か。
「……お前今日、予定は」
「え?えと、無いよ」
「ならカードキャピタルに行くぞ。ファイトしてやる」
「……ありがとう!」
言葉を呑み込む一瞬の間の後、アイチの見せた満面の笑顔に、罪滅ぼしはこれでいいかと櫂は納得する。
そんな思考になった原因の後ろめたさの存在だとか、それが一体どこから来るのかだとかには、まだ気づいていなかった。
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K玲(仮名)のハンドルで主にヴァンガードSSを投稿しています。日記に載せたのを後日修正転載が基本。
pixivからこのサイトにはリンク等を貼っていません。あんな大手SNSからこんなコアなサイトに直接飛べるようにする勇気無いです\(^o^)/
あと最近転載しているTwitterはpixivのプロフから飛べます。非公開中です。なんでそんなめんどくさいことしてるんだなんて聞かないであげてください。コミュニティごとに人格切り替えないとパニックになるタイプなんだよ!!(明らかに最初にpixivとHP切り離したのが敗因)
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