リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
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眠れない夜にぽちぽち携帯打った系。
アイチが宮地学園受験するのを知ったところからリバースにつなげるイメージポエムSS。
気持ちタク櫂ですがほんとに気持ちだけ…。

「アイチは宮地学園かー、勉強できるんだな……」
 しみじみと、自分との違いを噛み締めるかのように三和が呟く。カードキャピタルからの帰り道、木枯らしの吹く町の歩道では、枯れ葉がかさかさと音を立てている。
 アイチ、井崎、森川の中三達がいよいよ志望校に願書を出す時期となって、順当に後江高校を受験するとばかり思われていたアイチが選んだのは、ミサキやエミが通う進学校、宮地学園だった。そのことを知らせたのは、後江を受験する森川達だ。
「そんなこと全然聞いてなかったから、ほんとに驚いてさあ」
 心底意外だと語る井崎に、アイチは苦笑しながら答えた。
「なかなか言うきっかけがなくて……ごめんね」
 落ち着いた声の調子からは、その選択が確かな決意に裏打ちされていることが、櫂には見てとれた。


 意外ではなかった。

 その選択が、ではない。


 その決意が。


 ――強さが。


 * * *


 ただまっすぐに、前だけを見て。

 ひたむきに走り始めたアイチに、櫂はかける言葉を思いつかなかった。

 VFサーキットで、たった一人、誰も知らない記憶を頼りに戦い抜き、真実と栄光を手にしたアイチを前にして、何も言えなかったときと同じように。


 倒れた自分を超えて進むアイチが目指す先に、もう自分はいない。

 ただ前を見て、自分の力で進めるアイチに、もう自分は必要ない。


 それがこんなにも心もとないのだと、どうして認められるだろう。



(行くな)


(行かないでくれ)



(俺を)



 ……ひとりにしないでくれ……



 * * *



「――だから君はリバースする。君に拒絶された君自身が、君を拒絶し返す……ふふ、因果なものですね」

 誰ともつかない代理人は、陶然と嘲笑(わら)う。


 ――あのとき、ただ一言「寂しい」と言えていたなら、こんなことにはならなかったかもしれませんね――?


「どういう意味だ」
「言葉通りですよ」
「……理解できんな」
「ふふ、そうでしょうね」


 それは生まれる前に殺された感情

 君から弾き出された君の弱さ、君の孤独

 それが君の呪縛

 君を、君の全てを、君の大事な人たちを

 呪縛していく君の力――



 fin.




・あとがき・

アニメアイチが宮地に進学したのは原作と同じ理由なんだとは思うんですが、大人の事情のせいかそこらへんあんまりはっきり打ち出されてないので、アニメアイチはきっと一人で考えて一人で決めたんだろうなーと思ってます。その選択と決意に櫂くんの存在が無関係ではないと思うけど、アイチはそれを誰にも言ってない感じがするなぁと。
そして櫂くんは、そういうアイチの邪魔をしちゃいけない、みたいなことを無意識レベルで考えて自分を殺しちゃうんじゃないかなーって。
櫂くんが強くなりたいからリバースしたなんて冗談としか思えない私のイメージでした\(^o^)/

アニメ櫂くんの弱点は「アイチは俺が育てた」ってドヤ顔できないところだと思うんですよね。
YAS(やっぱりアイチはすごい)!って顔はできるくせに…(涙)

あと二期のなるかみ櫂くんは多分記憶操作(と言う名のレンちゃんガード)でこういう弱さをすぽっと超越してたんだろうなーと勝手に思ってます。記憶操作まじえげつない。
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