リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
アイチと櫂に焦点絞った無印~LJ編総括感想と、遊戯王との関連について。
人間の基本的な感情として、喜怒哀楽って言葉があるじゃないですか。これについてたまにしみじみ思うことがあって、それが「怒」と「哀」って表裏一体だなぁってことで。
そう思う理由は簡単で、(今の)私は怒るのが(ついでに怒られるのも)すごく苦手なんですけど、怒りの感情が無いわけじゃなくて、でもなんか怒るよりも哀しいが先に立っちゃって、泣かずに怒れないっていうことで。(ただ、母から昔の話を聞く限り、どうもそれは生まれつきではなくて、成長過程でそういう風に特化していったみたいなんですけど。ちなみに妹は怒りが先に立つみたいです。それともシンクロしてるかな?って気もしたり。)
それで、なんでそんな話してるかというと、3期ラストファイト時点では、櫂が「哀」(相対的にアイチが「怒」)に見えるってことで。思えば私は、1期からずっと櫂くんの「哀」のほうを見続けていたんですよね。露出してる怒りの奥底に哀しみ…象徴的には「両親の死」があるなっていつも思っていたというか。1期は直接的にはレンとのすれ違いで、3期はアイチ、ひいては仲間たちを傷つける自分への絶望なんですが。(あれ最終的に「アイチ」に収束させてますが、櫂にとっての「アイチ」=「絆の鍵」なので他の仲間たちのことどうでもいいと思ってるわけじゃないと思います。)
でも、イメージカラーからしたらアイチが「哀」で櫂が「怒」じゃないですか。実際1期序盤ははっきりとそういう対比だったし。だけど、それがアイチの闇堕ちから櫂の過去が明かされることで櫂のそれが逆転、リバースしていく…というか、リバースの予兆を見せる。1期ではそれが予兆のままPSYクオリアの記憶と共にリセットされて、3期に持ち越されるわけですが。
二人の原点には、「いじめられた過去」と「両親を失った過去」があって、そこでは「俯いたアイチ」が哀しげな顔をしていて、一方「遺影を見つめる櫂」は、ほぼ無表情から哀しげに瞳を曇らせます。櫂が虚無へと至る道は、この無表情から既に始まってるのかなと思うんですが。
この二人はきっと、いじめられたことに対してアイチは怒るべきだったし、両親の死に対して櫂くんは泣くべきだったんだと思います。だけど、まだ櫂と出会わないアイチと、アイチと再会しない櫂くんは、どちらもそれをするだけのエネルギーを持っていなかった。
だからこの3期のラストを見て思ったのは、櫂は「アイチの怒りの炎」になってるのかなってことで。(思い返せば1期ラストもそうというか、そうなってたのを櫂が必死で消火してるんですが)。「“怒りを”、愛を、憎しみを、憧れを…すべてを貫け!ブラスター・ブレード!」っていうのは、そういうことなのかなと。
そして、櫂くんはリバースしている間、赤い涙の跡を浮かべていて、つまり虚無に囚われたまま多分ずっと泣いていたわけで、アイチの一撃を受け入れることによって、櫂は「怒/哀」をクリアして二人の「出会い」の象徴である「ブラスター・ブレード」を手に入れたんだろうなと。(ところでクリアー=Clearって虚無なんですよね。遊戯王GXのダークネス藤原的な意味で。)(そうすると4期のアイチは…1期の時点で光(櫂・怒・哀・愛)と闇(レン・哀・怒・憎)を融合させたアイチなので、段階的にはより真の虚無に近づいてる気がしますね。怖いですね。)
アイチは今「櫂の涙」なんだと思いますが、4期の櫂くんは、それを押し隠してアイチを探し始めたようです。櫂トシキの「本当の姿」は、やっぱりあくまでドラゴニック・オーバーロードで。それを今ひとまずお休みしている櫂くんが、アイチの存在ごとそれを取り戻すんだろうなーって思ってみても本当に4期楽しみだし、アイチもそれで「哀/怒」をクリアするんだろうし、そして「虚無」を通り抜けた「怒り」と「哀しみ」は、等しく確かな「優しさと勇気」になるんだろうなーって思うんですけどヴァンガードマジで神がかりすぎだと思います(またそれ)。
これはあくまで関係する全メディア作品のファンとして言いたいんですが、アニメヴァンガードは、原作の伊藤先生がアシスタントをされていたことでもお馴染みの原作『遊戯王』が持っていたポテンシャルを、すごく大胆に換骨奪胎した作品だなぁと思います。遊戯王の方は私はヴァンガとほぼ同時期に始まったゼアルから追えていないんですが、遊戯王が「赤」を基調にした路線に向かったのに対して、ヴァンガードは「青」の路線にいったんだなっていうのがあの頃の印象で。ちなみに遊馬の相棒であるアストラルはやっぱり青いですね。
「遊戯―闇遊戯―アテム」の関係の中で、アテムはどうしても「ファラオ」で「現人神」で「死者」だったんですが、ヴァンガードの貪欲なところは、現人神を、「神様」を確保しながら、遊戯とアテム、アイチと櫂を「二人の少年」として存続させようとしてるところで。それは辻監督の遊戯王GXのときにも感じていたんですが、「どうやって人が人を救うか」っていうのを、本当に真剣に考えてるからなんだと思うんです。GXは途中でコブラ、佐藤先生、アモン、等々の犠牲者が出てしまっていて、それが三沢と世界を隔てることになったり(ある意味三沢の立ち位置はアテム)、十代は「色紙」という形でしか仲間たちとつながれなかったり(それでも私は彼らは正しく仲間だったと思うし、あの色紙神がかってると思うんですが)という限界になっていたんですが、ヴァンガードは誰一人脱落者を出さないことで(厳密には今現在タクトがいなくなっていて、ウルレアの問題も未解決ですが)、3期とうとうその限界をクリアした。十代→櫂を、翔→アイチは孤独の闇から救い出したわけです。十代→櫂を救うユベル→ブラスター・ブレードを、翔→アイチが我が物とすることで。(その途中にはユベル→レンがおおいに活躍してるわけですが)
「アイチ―ヴァンガードファイター先導アイチ―ブラスター・ブレード」/「櫂くん―孤高のヴァンガードファイター櫂トシキ―ドラゴニック・オーバーロード」、という構図から始まり、3年の年月をかけて、ヴァンガードは「櫂―ブラスター・ブレード―アイチ」、という段階まで到達した。生者と死者だった遊戯とアテムは、二人の少年のまま繋がろうとしてるわけです。最後の仕上げが完了していないので、今はまだアイチが「向こう側」にいってますが。
ブラスター・ブレードは、アイチにとって千年パズルであり、闇遊戯であり、アテムでもある。LJ編が完結するまで、この構図がどうしても分からなくて、「なんか遊戯王下敷きに無茶してるなぁ」って若干思ってたんですが、無茶は無茶でもものすごく理に適った無茶だった…。本当に脱帽します。
ヴァンガードのこの構成がいつ確定したのかはわかりません。最初から全部決まっていたようにも見えるし、やっぱりAC編くらいまでは探り探りだったようにも見えます。でも、根本的な部分で迷うことは何もないのだろうと思います。無事に最後まで走りきってほしいです。応援してます。
Comment form
ブログ内検索
カレンダー
カテゴリー
最新記事
(07/21)
(07/16)
(07/16)
(06/29)
(06/29)
最新コメント
[04/25 藍維那]
リンク
アーカイブ
アクセス解析
pixivID:1412017
K玲(仮名)のハンドルで主にヴァンガードSSを投稿しています。日記に載せたのを後日修正転載が基本。
pixivからこのサイトにはリンク等を貼っていません。あんな大手SNSからこんなコアなサイトに直接飛べるようにする勇気無いです\(^o^)/
あと最近転載しているTwitterはpixivのプロフから飛べます。非公開中です。なんでそんなめんどくさいことしてるんだなんて聞かないであげてください。コミュニティごとに人格切り替えないとパニックになるタイプなんだよ!!(明らかに最初にpixivとHP切り離したのが敗因)
pixivからこのサイトにはリンク等を貼っていません。あんな大手SNSからこんなコアなサイトに直接飛べるようにする勇気無いです\(^o^)/
あと最近転載しているTwitterは