リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
ものっそい今更感漂わせつつ「レンの約束」後のレン様モノローグ。月刊ブシロードによると「過去の反省から忠告」ってことだったらしいけどすみませんこんなツイートしておいてなんですが全くそう思えないです\(^o^)/
解釈が相当迷走してますがただひとつ言えるのは「何をどうひっくり返してもあれは『レン様の中に櫂くんが気づいてない櫂への想いがある』って演出だろう!?」というということです(ゲンドウのポーズ)
タイトルは「宵闇の鎮魂歌」と書いて「レクイエム・アット・ダスク」と読むレン様ブースター意識しましたが我ながらだいぶ遠いなと思います。昼(=太陽=櫂)と夜(=月=アイチ)の狭間、宵闇(ダスク)に佇むレン様から、傷を負ったまま戦っていたアンバー・ドラゴン黄昏(ダスク)の櫂くん(NAL4・なるかみ)に鎮魂歌を。そういうブースター名にしか見えない\(^q^)/
解釈が相当迷走してますがただひとつ言えるのは「何をどうひっくり返してもあれは『レン様の中に櫂くんが気づいてない櫂への想いがある』って演出だろう!?」というということです(ゲンドウのポーズ)
タイトルは「宵闇の鎮魂歌」と書いて「レクイエム・アット・ダスク」と読むレン様ブースター意識しましたが我ながらだいぶ遠いなと思います。昼(=太陽=櫂)と夜(=月=アイチ)の狭間、宵闇(ダスク)に佇むレン様から、傷を負ったまま戦っていたアンバー・ドラゴン黄昏(ダスク)の櫂くん(NAL4・なるかみ)に鎮魂歌を。そういうブースター名にしか見えない\(^q^)/
照明を落としたレンの執務室に、一面ガラス張りの向こうから夕陽が差し込む。アサカは軽食の準備に行ってしまったし、テツも雑務を片付けると席を外した。レンは紛らわすもののなくなった部屋に一人、待ちぼうけを食らっている。
アイチについて知っていることを教えてくれと訪ねてきた櫂とファイトして、見送ったのがついさっき。
「……覚えてないだろうとは覚悟してましたけど」
ファイト中の櫂の言葉を思い出して、レンはひとりごちる。
“お前もまた、最後までリンクジョーカーと戦っていたファイターだったはずだ”
茶化すようにレンは苦笑した。
「よりによって、その忘れ方は無いでしょう」
笑ってはみたものの、長続きはしなくて笑顔のニュアンスが困惑に変わる。実際おかしかったけれど、冗談で流してしまうには、かつて懸けたものは重すぎた。
“そう、ずっと君と、こんな戦いをしたかった……!”
リバースした櫂と戦ったあのとき、レンは確かにそう言った。櫂の記憶には、おそらく残ってはいないのだろう。あの瞬間、レンが優先していたのは、世界よりも櫂とのファイトだったこと。
“かつて、誰よりも近い存在だった櫂。憧れだった櫂。最強となった櫂を、僕はここで倒す。君とのファイトほど、僕を高ぶらせてくれるものはない! 君と戦うことは、僕の最高の悦楽なんだ! だからこそ僕は、君を倒す。そう、最高の櫂と命を削る、ぎりぎりのファイトで”
リバースファイターはリバースしている間の記憶を失う。それを分かっていて、レンはリバースした櫂の挑戦を受けた。誰よりも強さを求める櫂の魂が行き着く場所で、櫂と戦ってみたかった。それはファイターとしての欲求でもあったけれど、それに身を委ねたのは、どこまでも櫂と共に在りたかったからだ。
櫂がリンクジョーカーに魂を売り渡したように――自らの魂にその存在の全てを捧げたように、レンもまた彼の魂に、その身を捧げた。いつか闇に囚われたこの心を救い出そうと、己の全てを懸けて挑んでくれた、彼のために。彼にリンクジョーカーを選ばせたファイターの性(さが)を、自分も持っていると示したくて。
最後までリンクジョーカーと戦ったのは、カトルナイツが、そして櫂が言うように、世界を守るためじゃない。守りたかったのは大切な仲間達。
そして誰よりも、櫂だったのだ。
「買いかぶっているのか見くびっているのか……」
櫂は自分のことを、リンクジョーカーを選んだ罪人だとしか思っていない。彼にしてみれば、レンは彼を断罪する側の人間なのだろう。実際今日、櫂のことを断罪しようともしたけれど。
“櫂、君はいつも自分の価値観で判断し、自分の正義に従って動いてきましたね。誰の価値観にも左右されない孤高の存在、それが櫂トシキ。しかしそれが、君の周りの人間にとっては、必ずしも正義ではない。君のその熱すぎるほどの思いが、時には周りの人々を巻き込み、焼き尽くしてしまう。……違いますか”
レンの言葉に、櫂はつらそうに答えた。「その通りだ」と。闇に落ちたレンを止めたい一心で力を求めてアイチを巻き込んだり、リンクジョーカーで強さを求める意志へと仲間たちを巻き込むたびに、後悔していた櫂をレンは知っている。悪意ではないからこそ、自分のせいで傷つけたと悩んでいた櫂を。だからその思いを断ち切ることが、レンにとっての正義になった。櫂に同じ轍を踏ませたくなかったから。同じ後悔を、味わってほしくなかったから。
(生憎と、僕は君ほど正義感強くないんですよ?)
レンの発想が櫂の正義に根を持つことに、あんまり櫂は気づいていない。分かっていて彼の論理に乗っているのだから、自業自得なのだけれど。
そんな形しか許されなくても、同じ罪を、一緒に背負いたかったのに。
“もう俺は一人になることはしない。このメイトの思いとともに、アイチのところに行きたいんだ!”
櫂の正義に共感する者達――櫂の魂に刻まれた原罪を、帳消しにする仲間(メイト)。そんなものを彼が受け入れる日が来るなんて、正直思いもしなかった。
思いつかなかったのだ。彼と共に歩む、そんな方法があるなんて。
(……まずいですね、本気で落ち込んできました)
溜息を一つついて、ポケットからデッキを取り出すと、二枚のカードを机の上に並べる。《撃退者 ファントム・ブラスター “Abyss”》と《ブラスター・ダーク・撃退者 “Abyss”》、レンの持つレギオンユニット。
“憎悪の地獄で生まれし絆の力、互いを傷つけ、刺し貫く漆黒の騎士たちの交わり。並び立て、並び立てぬはずの者たちよ! レギオン!”
レンは櫂に置いて行かれた怒りで、櫂がチームを組んでいたアイチを憎んだ。アイチは傷ついた櫂に手を差し伸べられずに、櫂を傷つけたレンを憎んだ。櫂は分かっていない。レンとアイチをつなぐ絆が、あくまで櫂の存在だったこと。
“戦友の血に染まった剣で戦場に君臨する、悲劇の王につき従え、漆黒の騎士! ファントム・ブラスター・ライジング!”
そんなやり方しか、レンと櫂の間には存在しなかった。二人の思い出に殉じて、最高の力で最強のレンを倒そうとした櫂。それを切り裂いた果てに、レンにつき従うのは自分の分身たるブラスター・ダークだけ。そして、かつての櫂に殉じて、最高の力で最強の櫂を倒そうとしたレンは、亡霊となっても彼につき従うことを願った。
二人が望むものはいつも、望むものそれ自体を断ち切る覚悟でしか、触れることはできなくて。
掴むことはできない場所にある。きっと、永遠に。
「混沌なる静寂に叫びし絶望、幻すら見られぬ闇より、暗き闇……」
自分の元を去った櫂の幻影をかき消そうと、PSYクオリアの力を磨いたあの頃。
戻ってきた櫂が、強くなった櫂がレンに与えたのは、彼がレンの闇を――憧れと呼ぶには暗く深くなりすぎた想いを、認めることは決してないという、本当の絶望。引導を渡された、と言うのが正しいのかもしれない。櫂にはそんなつもりは無いのだろうけれど。
(意地張ってチームのために強くなったなんて言わなければよかったんですかね……だってそれも嘘じゃないし、櫂にわかってもらえなくて悲しかったし……)
ぱたりと、レンが机に突っ伏す。
「……せつないです」
“だって絆とは、お互いに結び合うものじゃないですか? 片側から結べるものなんですかね”
あの問いかけは諸刃の剣(つるぎ)だった。レンが持つ想いを、櫂が望んでいないことをレンは知っている。そういう意味では八つ当たりでもあるのだけれど、櫂には効かなかった。
「そういうところ、ほんとに懲りないですよね……」
感心するやら呆れるやら、投げやりな気分でレンは笑った。
レンとの時間を櫂も楽しんでいたことを、今はもう知っている。記憶を封じられていたとはいえ、チームNAL4で、櫂と一緒のチームで優勝するという夢だって果たしたのだ。昔も今も、櫂は櫂なりにレンを想ってくれている。
(だからって十分だとは、思わないけど)
彼方にある永遠のイメージを目指して、まっすぐに進む後ろ姿が、レンの好きになった櫂だった。だから櫂が強くなるためにリンクジョーカーを手にしたことを、単なる過ちにしてほしくなかった。その力をオーバーロードに結実させてくれたことが、そんな彼と全力で戦えたあの時間が、哀しくて、だけど本当に幸せだった。
だから今も、まっすぐにアイチを目指す櫂を、止めることはできなかった。今この状況を作り出したのが、アイチの意志だと知っていても。
(……たとえ想いがすれ違っても、絆はあると君は信じてる)
きっと自分でさえ気づかないような、深い場所で。彼は誰よりも強く、人と絆を信じている。
どんなに心に傷を負っても、誰も恨まない、誰も憎まない。それが櫂の信念を支えたプライド。リンクジョーカーが付け入ったのは、潔癖な櫂の中に解消されないまま溜まり続けていた心の膿だった。
淀んだ憎悪に絶望しながら、それでも原因になった絆(ヴァンガード)を捨てられなかった櫂を、ヴァンガードはアイチとのファイトへと導いた。彷徨える櫂の魂に、ヴァンガードは永遠を垣間見せた。
(どんなに遠く離れても、絆はあると信じた君に……)
誰よりも近く、誰よりも遠くで、叶わぬ想いを、抱(いだ)き続けるのも悪くない。
レンはおもむろに身を起こすと、“Abyss”の二枚を見つめる。焦がれる胸の痛みに、ほろ苦い微笑みがこぼれる。二人を結ぶ絆のカード――このレギオンをそう呼ぶことを、櫂はきっと許してくれる。
「……櫂。僕は、強くなったでしょう……?」
いつか別離を呼んだ言葉は、音もなく深淵に溶けていく。
レンはそっと目を閉じて、黄昏の夢にその身を委ねた。
fin.
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