リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
1期は「店長」って呼ばないと怒ってた店長代理が2期から怒らなくなったのは1期で店長含めて皆が成長したから初心者マーク外れたよ(成長してからが本番だねby「Figiting Growing Diary」)ってことだと思ってたんだけど最終回でまた「店長」って呼ばれてるの見て帰ってきたんだ…って思って突貫しました。1・2話ベースなのでQ4でカムイくんだけ描写なくてごめんなさい(土下座)
ヴァンガード3年9か月本当にありがとう……。
ヴァンガード3年9か月本当にありがとう……。
少し昔の話をしよう。
「この店で一番強い奴は誰だ」
初めてカードキャピタルを訪れた彼は、緑色の瞳に燻るような炎をたたえて、手近なファイターにぶっきらぼうにそう言い放った。この店には馴染みの後江高校の制服に、青いネクタイはまだ無い。
「最強を探しているのか? ならばこの俺様が相手だ!」
もう既に常連だった少年の言葉に、彼は雰囲気には似合わない素直さで応じた。少年は威勢の良さに中身は追いつかないけれど、何があろうと純粋さだけは失わない稀有な存在――まるで夢の中で生きているように。
「俺の勝ちだな」
現実を生き抜く強さで、彼は少年を打倒す。面白くもなさそうに、彼は席を立った。
「昔と変わらず鬼強だな、櫂」
「三和か」
金色に光る髪とくすんだ蒼の瞳。親友の登場に、彼の心が少しだけ和らぐのが分かった。彼から飛び火するように、親友の心がほんのりと熱くなっていくのも。
「店員のねーちゃん、この店の常連に、こいつより強い奴いねぇのか?」
「さぁね、知らないよ」
我が愛しのご主人様の反応はつれない。まだまだ彼女にとっては、誰もかれも子どもにしか見えないのだろう。この店を訪れる皆はまだ子どもだ。ご主人様もその一人。
「知らないのかー! じゃ決まりだな! この店最強は、櫂トシキだ!」
「あんたなぁ、知らないってそういう意味じゃないだろ!」
「うるせぇ、負け犬!」
「なんだとー!」
そんな賑やかな輪を抜けていく彼の後姿は、何かを探しているようにも、何かを待っているようにも見えた。
そんな彼が次の日、少年からブラスター・ブレードのカードを勝ち取る。
「勝負は決まりだな。ほらっ、お前のだぜ」
渡されたカードを凝視する彼からは、親友にはまだ読み取れるものはなかったようだ。
「なんだぁ? 興味無さそうだな」
そんな少年たちの後ろから、息を切らせてもう一人の少年が店を訪れる。
「ぼ、僕のカードを、返して」
少年と同じ後江中学の制服を着た彼。どうやら彼が探しているのは、そこでやりとりされていたブラスター・ブレードだったようだ。
「何故?これはもう俺のカードだ」
ショックを受けた少年に、彼は畳み掛ける。
「俺達ヴァンガードファイターにとって何より神聖なものは、ファイトの結果だ。そしてあいつは、このカードを賭けて俺に挑み敗れた」
「でも、それは僕の……」
勝利で得られたブラスター・ブレードの名のもとに、ルールは宣言される。
「ヴァンガードファイトで失ったものは、ヴァンガードファイトでしか取り返せない」
そして少年の表情が変わった。
「……じゃ、じゃあ、僕と戦ってくれますか」
これには私のご主人様も少し興味を惹かれたようだ。
そして挑戦された彼もまた、初めて楽しそうな笑顔を見せる。
「いいだろう。戦ってやる」
彼の親友も嬉しそうだ。
彼に導かれて、少年は惑星クレイに降り立つ。
「君は凄いな、さすがだよ。でも、楽しいよ、櫂くん」
「? お前、どうして櫂の名前を?」
「僕は、こうやって櫂くんとファイトするのが夢だったんだ」
「やはりそうか」
彼がブラスター・ブレードに、そして少年に感じていた予感が実現していく。
「お前、先導アイチ」
「そうさ、櫂くん。そしてこれが、あのとき君が僕にくれた力!」
「そうか」
彼は楽しそうに答える。
「行くよ。立ち上がれ、僕の分身! ライド! ブラスター・ブレード!!」
* * *
そうして運命は始まった。ある時は優しく、ある時は激しく、二人を――ブラスター・ブレードを中心に渦巻く炎の運命が。
容易には融合しない運命。融合すれば消失する運命。それでもひとつになる日を夢見て、それでも二人でいる世界を求めて、魂は進化する。
疲れたときは、いつでもここに帰っておいで。君たちの魂の寝床はここにある。
そして傷が癒えたなら、何度でも旅立つといい。魂に眠る無限の可能性を、物語へと紡ぐために。
卒業おめでとう。我が愛しの、先導者たち。
fin.
Comment form
ブログ内検索
カレンダー
カテゴリー
最新記事
(07/21)
(07/16)
(07/16)
(06/29)
(06/29)
最新コメント
[04/25 藍維那]
リンク
アーカイブ
アクセス解析
pixivID:1412017
K玲(仮名)のハンドルで主にヴァンガードSSを投稿しています。日記に載せたのを後日修正転載が基本。
pixivからこのサイトにはリンク等を貼っていません。あんな大手SNSからこんなコアなサイトに直接飛べるようにする勇気無いです\(^o^)/
あと最近転載しているTwitterはpixivのプロフから飛べます。非公開中です。なんでそんなめんどくさいことしてるんだなんて聞かないであげてください。コミュニティごとに人格切り替えないとパニックになるタイプなんだよ!!(明らかに最初にpixivとHP切り離したのが敗因)
pixivからこのサイトにはリンク等を貼っていません。あんな大手SNSからこんなコアなサイトに直接飛べるようにする勇気無いです\(^o^)/
あと最近転載しているTwitterは