リスペクト公式、と言いつつBL・GL妄想上等の色々無節操なのでカオス注意。
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劇場版ラストの後イメージです。
デュエル構成にあっさり挫折したので雰囲気だけ伝わればいい辻褄完無視のダイジェスト仕様です。ひとつだけセリフ引用してますがうろ覚えですorz どなたかそっと正解教えて頂けたら嬉しいです…。
サントラ「TRIBE」と歴代「熱き決闘者たち」を聞きまくって書きました。
@ygo20_g振り分けを使用されている皆様の感想・考察・解釈を非公開アカウントでステルスしたまま拝見させて頂いた成果が満載です。(※そのわりに俺ロード突っ走ってる上に色々とアバウト)色々と本当にすみません!!!平伏して言わせてくださいありがとうございます!!!
以下ちょっと劇場版ネタバレという名の蛇足反転↓

劇場版見た直後から、「海馬くん死ぬ覚悟だ」「でも相棒から優しさって強さを学んだ王様が死なせなさそう」「いやそんな半端な態度の王様には海馬くん片手で勝ってしまう」「遊戯と離れて暇してる王様のためにもリンクスでいつでも会えるようになってしまうのでは」「むしろ魂抜けたようになって遊戯が作るゲームだけが暇な社長の癒やしになってしまうのでは。曰く開発援助を提案からの”貴様のゲームを最初にプレイするのはこのオレだ”」「純粋にアテムに勝って“一番強いのは武藤遊戯(※W遊戯の意)”とか言う線は」「システムのエネルギー切れとかでライフ100で止まるデジャヴ展開で勝敗は預けてデュエルよ永遠なれとか」と紆余曲折の一ヶ月。ブレなかったのは「待ちくたびれたぜ、海馬」って声が聞こえる、ってことだけでした。

↑ここまで

円盤出たらリベンジしたい…だけど今は!これが私の!!感想です!!!
スペシャルサンクス加々美先生!!!Twitterのあのイラストをありがとうございます!!!





 果てなく続くと信じていた。
 続くはずだと夢見ていた。
 だがそれも、叶わぬ夢だったのか。

 否。今はただ、その夢の完成のために歩いている。

 次元領域エミュレータによって演算された次元の狭間。踏み出す度に、異邦人の身は次元に拒まれ闇へと溶けようとする。それでも恐れなどない。自らが描く未来を諦めない限り、自身は自身によって認識され続ける。一瞬先の未来の自分を、今の自分が認識している。この次元から消え去ることは、即ち、己が未来を見失うことだ。これまで掴み取ってきたエビデンスは、未来が真実だと告げている。それを見失うことなど、もはやありえない。
 エミュレータが描き出したステージは、蒼天に輝く太陽に照らされた、一面の砂漠。彼が待つ場所として、十二分にふさわしい。
 空に映る蜃気楼、砂漠に忽然と現れる古代エジプトの町。

 そびえ立つ王宮の奥に、彼はいる。


 Mission Complete


 あの時――

“彼はもう、このパズルにはいないんだ”

 ――武藤遊戯と闘ったあの時、使えなかったカードが、今も手中にあった。あと一枚揃えば。彼も気づいているだろう。
「光の封札剣を発動!」
「!」
 だから揃えさせないようにと、数多のカードを駆使してくる。一枚のカードがフィールドへと縫い留められる。青眼の亜白龍(ブルーアイズ・オルタナティブ・ホワイト・ドラゴン)。不敵な笑みで、彼が告げた。
「厄介なカードは封印させてもらうぜ!」
「相変わらず、底意地の悪い奴だ」
 思わず笑みで返すのを抑えられなかった。相手の戦術を潰しながら、必殺の一撃への布石を仕掛けていく。ゲームの全てを制圧しようとする、王の戦術。それはゲームの全てを支配しようとする海馬の戦術とは、似ているようで違う。相手が誰であろうと圧倒的な力で薙ぎ払う、それが海馬の流儀だ。
 そしてあの時闘った遊戯とも、違う。相手の戦術を読み切る視線は変わらない。けれど彼は、それを利用し罠へと誘い込んでくる。それは一面では、彼が自分の非力を知っているからだ。だからこそ、トラップ扱いにかけては彼のほうが一枚上手かもしれない。彼にとっては、相手の力の掌握こそが死活問題なのだ。
(……いや、本当の罠は――)
 遊戯から魔導契約の代償として手渡された死者蘇生を、海馬は使わないわけにはいかなかった。彼の張った罠は、デュエルを超えて魂に訴えてくる。死者は蘇ってはならない、それが遊戯の信念。海馬はつけるべき決着のためなら、そんな理(ことわり)など踏み越える――とうにそのつもりで彼と闘う未来を探し、持てる全てを注ぎ込んできた。今更覆せるわけが無かった。
 たとえ決闘(デュエル)に、敗北しようとも。
 フ、と、海馬の口から笑みが漏れる。彼は確かに決闘者(デュエリスト)だった。自らの信念を切り札に、海馬を選べない場所へと追い込んで見せた。
 心の奥底に、アテムへの思いを抱えたままで。
「現れろ、ブラック・マジシャン!」
 追憶をなぞるカード。眼前で闘う宿敵に、あの時の武藤遊戯が重なる。
 彼のカードには、確かに魂が宿っていた。だからやっと理解した、遊戯の強さを。もう一人の遊戯として、闘い続けたアテムの思いを。
 絆の意味を。
(オレ達の闘いのロードは、あの次元にはもう存在しなかった。あの次元は、奴が勝ち取った絆の未来。だからこそ、貴様は来ると確信した。奴が闘い続ける限り、貴様が手をこまねいているはずがない)
 それは同時に、己の宿敵としての王が、降臨する余地はあの次元には無いという確信でもあった。
 それでも遊戯と共に闘うことを選んだのは、負けたからでもなければ気まぐれでもない。
 ただ純粋にそうしたかったし、そうすべきだと思ったからだ。
「黒・魔・導(ブラック・マジック)!」
「くっ……」
 ライフの削れる音がして、リンクスのデジタル表記が100を刻む。いつかその値で止まったのは、あるいは単なる緊急停止だったかもしれない。けれど今は、これがその先に続く未来だと言われている気がした。
「オレのターン!」
 魂のカードの鼓動が聞こえる。
「ドロー!」
 導かれるようにして、白き竜がその手に舞い込んでくる。
「遊戯、今こそ貴様に見せてやろう。進化したブルーアイズの真の姿を!」
 瞳が熱い。
「手札から融合発動! 我が手に眠る魂達よ、今こそ目覚めよ!」
 それでも流したりはしない。そんな弱さで、この闘いを穢すわけにはいかない。
「現れよ、真青眼の究極竜(ネオ・ブルーアイズ・アルティメット・ドラゴン)!!」
 三つ首を備えた白亜の竜。遊戯に幾度となく敗れ――その度に、次なる闘いのために進化し続けてきた魂のカード。
(これが――)
 海馬の思いに応えて、三つ首が頭をもたげる。力が光へと変わっていく。刻まれた文様は、古代エジプトの秘術の蹟(あと)か、科学技術の結晶か。
「――これがオレ達の決闘(デュエル)だ、遊戯!!」
「来い、海馬!!」
「ハイパー・アルティメット・バースト!!」

 ――白に染まる世界の中で、彼の口の端に笑みが浮かぶのが見えた気がした――


 * * *


 しんとした静寂があたりを支配する。
「遊戯。……いや、アテム」
「海馬」
 衝動に突き動かされて、その名を呼んだけれど。
 今更、何を言うべきだというのだろう。あるいはそれは、海馬が初めて覚えた戸惑いだったかもしれなかった。
 コツ、と、踵を返した靴音が響いた。
 背を向けたままで、告げる。
「……いつかまた、な」
 ふっと、彼が微笑んだ気配が伝わってくる。
「……ああ!」
 それに答えるように、かすかな吐息が零れた。
 優しさは、誰にも見えないこの場所に。
 次の瞬間踏み出した男は、“海馬瀬人”の顔をしていた。


 fin.










さらなる蛇足

ほぼ海馬勝ち派だったんですが、それでも多少迷いはあったのと、このあと何度もデュエルできるのかどうかについてはむしろ「何度でもできる」派だったのが、「このデュエル一回きり」「海馬勝ち」に入れた理由は、遊戯への海馬敗北を認めた結果(最初微妙に認めたくなかった・笑)、遊戯とアテムを別存在として割り切った場合、「進化する武藤遊戯」はアテム由来じゃないと判断したからです。そしてアテムに進化の概念がないなら、ロード完結はアリだし勝って終わりにしてほしい、と思ってこうなりました。
ただデュエルのイメージが「熱き決闘者たち」一択だったのは加々美大先生のイラストがあったからです。あれがなかったら(私個人で解釈してたら)もっと薄暗いイメージも優勢だったと思います。

あとブレなかった要素がもうひとつ、海馬くんはW遊戯両方を無意識にもうひとりの自分にしていたというイメージがあります。遊戯にはアテム再臨への望みを共有できると期待してて、残された闇遊戯のイメージ(多分に海馬くん自身の強さのイメージが投影されたアテムのイメージ)をトレースした結果、アテムが遊戯から優しさを学んだように、二人の遊戯から絆を学んだんじゃないかな、と。
そんなイメージを全力でかきたててくれる「そいつはどうかな」にときめきが止まりません。

原作リアルタイム時は獏良ファンかつ遊戯派(そして相棒派)だった私ですが、GXで亮に全力でハマってヴァンガ櫂くんに死ぬほどつかり、それまでうっすらだった強者属性が確たるものになった結果、劇場版では海馬くん一択でした。(そうでなくても海馬くんから目が離せる映画じゃないけど・笑)
なにせ劇場版で「海馬がアテムを求めて千年パズルを探してる」という前情報を聞いて「えっ海馬くんそんなに闇遊戯のこと好きだったの!?(※誤解を招く表現)」となり改めてバトルシティを思い返して「遊戯と戦う力を求めてアンティルール採用、舞台として設定したバトルシティで闇遊戯は城之内と「オレ達のバトルシティは終わらない!!」海馬くん涙拭いて」となった程度です。そしてその時点でもこんなにときめく予定はなかった、なかったんだ。
遊戯との共闘と「そいつはどうかな」が無かったらまた違ったと思います。最高でした。アテムと共に、私の遊戯王への思いを再臨させてくれた劇場版ありがとう!!!
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