ちょっと久々に武上さん(笑)中心アニメ遊戯王語り。
GXの3期までのシリーズ監督の武上さんって、亮や三沢にすげー思い入れありそうと思うのですが、その理由のひとつが記事タイトルにしたセリフ。武上さんが脚本担当をしているDM53話「炎のダンスバトル」の杏子のセリフです。
「炎のダンスバトル」は、原作で闇遊戯と杏子がデート行く話がベースになってて、ゲーセンで杏子にダンスゲーム申し込んでやられてただけのモブキャラが、アニメではリベンジマッチでデュエルを挑んで、闇遊戯とデュエルするエピソードが追加されてた話です。多分。確かそんな筋だったはず(爆)もちろん、闇遊戯が勝ちます(笑)
「多分」とかつけ加える程度しか見てない話ではあるんですが、それでもすごく印象的だったのが、アニメ版で挿入された「お前みたいな(ダンスがうまくて成功してる)奴には分かんねぇだろ!オレみたいなやつの気持ちなんか!」みたいなセリフに対して、「あんた、オーディション受けたことある?」「当たり前だろ!」「何回落ちたの?」「い、一回だよ」「一回?たったそれだけ?あたしなんか何十回と落ちてるわ!」「お前が!?」という感じのステップ・ジョニー(←今名前思い出した)と杏子のやりとりでした。
もちろんこの後には、「自信なくすことだってあるけど、夢だから諦められないし、努力し続ける。いつかプロのダンサーになってみせる!」って感じのセリフが来た…と思います、多分。
当時まだ純粋な(笑)高校生だった私には、ダンスの夢を追っかけてる杏子のイメージって、「当然才能にあふれまくっててオーディション受けたら通りまくるようなヒロイン」だったわけですよ。原作にはそういう部分は明示されてないわけですが、アニメ版では、そうじゃなくて「失敗も経験しながら頑張ってる女の子」なんだっていう風にキャラクターが詰めてあって、それがかなり衝撃的だったんですね。
この後に、なくなった記憶を探したいけど遊戯のことを考えたら踏ん切りがつかない、って相談した闇遊戯に、「闇遊戯がいなくなっちゃうかもしれない」っていう別れの可能性を考えた上で、杏子が「自分の気持ちに正直でいて」って言うエピソードが来るんですが、そこで杏子が「私だって寂しい」って言わずに、闇遊戯を応援するセリフを言えたのは、何回オーディションに落ちても諦められないくらいの夢を追ってる子だから、っていうのは、しっくり来るかなぁと思ったりして。
ここで「寂しい」も言えたら乙女ゲーなんですよ!(笑)でもそうじゃなくて、少年漫画だから(笑)杏子は言えない!自分のこと度外視して、100%闇遊戯のためのセリフを言っちゃう。闇遊戯には憧れてるし気になるけど、それ以上に、「夢を見る人」みたいな意味で、闇遊戯と杏子は同志だから。その夢を邪魔するようなことは言えなくなっちゃう。明日香が十代に告白しなかった理由も同じなわけですが!(笑)
このあたりの闇遊戯に対しての反応で、「体を共有してるけど心が違う遊戯」と、「体は共有してないけど志は同じ杏子」ってのが、はっきり出てたりするわけですよ。遊戯は、普通共有できないはずの体を共有してるせいで、闇遊戯の事を「他人」として大事にできずに、「ボクの記憶を、全部あげるから・・・」っていう、ある意味もう心まで同じになっちゃおうよっていう、それひょっとして藤原に近くね?みたいな思考をしてたりするんですが、杏子は闇遊戯が「他人」だってこと分かってて、「自分とは違う大切なものを持ってる(かもしれない)」ってことを分かってるから、自分の事全部置いといて「頑張って」って言っちゃう。
…すみませんすみません遊戯と闇遊戯と杏子の三角関係大好きですみません!!!(笑)
まぁこれでいくと5D'sのジャッカリが比較的ストレートにくっついたのはカーリーが既に手に職持ってて、夢追い人卒業してるからですかね!恋人は手に職持ってから。遊戯王の教訓は身につまされます。つまりジャックの告白が忘れ去られて無かったことになったのはジャックが働いてないからか!!ジャックがもう一度キングになったらもう一回告白=プロポーズでゴールイン!!!分かった!分かったよNAS!!!(爆笑)
話が壮大に逸れたわけですが。
杏子にそんな設定を足せる武上さんその他遊戯王アニメスタッフは、夢を見ることに夢見てないっていうか、挫折を超えて夢を見ることの難しさと価値を知ってるし、伝えたいって思ってる人達なんじゃないかなぁって思うって話。
ほとんど杏子語りだったのはご愛敬。
pixivからこのサイトにはリンク等を貼っていません。あんな大手SNSからこんなコアなサイトに直接飛べるようにする勇気無いです\(^o^)/
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